2017年6月30日金曜日

和紅茶作り
朝、茶葉を広げて萎凋(いちょう、葉をしおれさせる)させている部屋全体がふわ~っとうっとりするような香りに包まれます。言葉に表せないのですが、生葉を広げてすぐの時とも違う広がりある香りです。
収穫した茶葉を18時間程かけて萎凋させるので加工は翌早朝スタートが多いです。紅茶加工で一番重要なのがちょうどいい萎凋をさせること。収穫してきた茶葉の状態、その日の天気や湿度や気温によって違うので、加工人の杵塚さんが何度も確認し、よい時を見極めて加工スタートです。
茶葉は始め機械でグリグリと圧力をかけて傷をつけ、その後専用の棚でしばらく置いて発酵させ、ちょうどよい発酵具合のところで乾燥機で乾燥させて完成です。それぞれのタイミングで杵塚さんは茶葉の状態をチェックし進めていきます。
個人的には、圧力をかけてから発酵までの間はフルーティーな甘さと青っぽさの混じった香りがします。乾燥機から出た完成品は香ばしさと時々クッキーみたいな甘みの香りが。しかしそれぞれの状態の見極めは私にはとてもむずかしいです。加工所は機械があちこちで音をたてて動き、茶葉を運び、変化していく様々な香りに包まれ、まるでなにか生き物かのように動き続けます。

紅茶は完成後少し時間をおいた方がおいしくなるので、緑茶と違い今の加工のものは数ヵ月後に商品になります。一番茶の緑茶、二番茶の紅茶、それぞれ畑の状態も茶葉の状態も、加工方法、飲み方も違い、よしとされてることが違い、だからそれぞれを楽しめる、というところがおもしろいです。(研修生)





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