2017年4月27日木曜日

明日への糧


ご報告が少し遅くなりましたが、先週末、今年で41回目となるお茶摘み交流会が無事終了しました。この1泊2日の交流会へ今年も全国から大勢の方々にご参加いただき、そして茶や農、食について体験を通して語り合ったとても濃密な2日間でした。毎回のことですが、交流会が終わるとホッとする気持ちの一方で、皆から頂いたエネルギーで心が数日間はずっとポカポカと温かいのです。毎日作業を頑張る糧をいただいています。

そして今回とってもとっても嬉しいことがありました。昨年から田植えや稲刈りに親子で参加してくれている女の子が、ここでの体験を作文に書いてくれ、それがなんと作文コンクールで選ばれ文集に掲載されたとのこと!お母さんが嬉しそうに文集を見せてくれました。当時小学6年生だったカナちゃんの文章を読んでビックリ!とっても真っすぐで素直な文章に心を打たれました。
交流会2日目の朝、朝食の時間に皆の前で朗読をしてくれました。照れながらもしっかりと朗読するカナちゃんは本当に素敵でした。
こんな風に感じ、考え、それを表現してもらえ、私は百姓として「明日への糧」をいただいたのです。
お許しをいただき、カナちゃんの作文の全文をここにシェアします。

「命をいただく」ということ
「命をいただく。」これは、頭で理解していても、なかなか実感がわかないものです。私もそうでした。そんな私の生き方が変わった2日間の話です。
 10月29日の朝、私はどきどきわくわくしていました。まちにまったいねかりの日です。田植えにも参加していたのでさらに楽しみでした。友達も来てさらに楽しみでした。まず初めにいねかりをしました。雨が少しふっていましたが、やりました。最初はいやでしたが、やっているとちゅうから楽しくなってきて、友達と歌を歌いながらやりました。終わった後、私も友達もどろでぐちょぐちょでしたが、とても楽しかったです。お昼から東京農工大学の人たちが来ました。学生の7割が外国人という学部の人達です。今回はカンボジアの人とベトナムの人が来ました。夜、その人達と英語で話してみました。通じた時はとてもうれしかったです。英語を習っていて初めて習ってよかったと思いました。相手の人も一生けん命わかろうとしてくださって、大学の先生も通訳に入ってくれて、なんとか通じてよかったです。相手の英語がわかったのがうれしかったし、相手も日本語が完ぺきではなかったから逆によかったんだと思います。英語の大切さを痛感しました。
 2日目にアイガモをしめました。私は田植えの時に小さかったアイガモをみていたのでよけいつらかったです。でも命をいただくんだからこわがるばかりではいけないと思い、しめるのを手伝わせてもらいました。しめている時、もうどうしていいかわからずおろおろするばかりでした。終わった後、友達と号泣しました。
「人間ってたくさんの命をいただいて生きているんだね。」
「そうだね。だからこそ大切にしなきゃ。」
この会話は泣いている時、友達とかわした言葉です。とっさに出た言葉でしたが私の気持ちのすべてを表していたと思います。そのお肉は、その後おいしくいただきました。とてもおいしく感じました。
 この2日間とても大切な事を学びました。命の大切さ、ありがたさがわかりました。今まで命をいただくということに実感がわかなかった私が、ここまで実感できるのは、自然のいだいさを感じたからだと思います。これからも、「命をいただいて生きている」ということをわすれずにすごしたいです。

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